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過払い金・法務大臣認定司法書士の業務範囲には金額制限があります

過払い金・司法書士の懲戒処分事例

消費者金融やカードキャッシングの過払い金。

過払い金の金額が140万円を超えると、法務大臣認定司法書士には、相手方と交渉する権限すら無くなります。

司法書士の中には、依頼者に対して、司法書士は過払い金の金額が140万円を超えると、代理人として裁判を起こすことができないことや、代理人として過払い金を支払うよう請求したり、交渉をすることもできないという法律的な限界をきちんとご説明される方も多くいらっしゃると思います。

ところが、以下にご紹介するように、過払い金の金額が140万円を超えるのに、あたかも弁護士であるかのように、相手方と過払い金の返還請求の交渉を行ったり、代理人として書類の取り交わしをしたり、違法に依頼者から報酬を受け取って懲戒処分になっている司法書士もいます。

大量に流れる司法書士法人のCMでは決して言及されることはありませんが、過払い金請求について法務大臣認定司法書士のできる業務の範囲は限られています。

過払い金の金額が140万円を超える件で、司法書士が相手方業者と交渉を行うことはできませんので、くれぐれもご注意ください。

最高裁平成28年6月27日判決を受けて、違法な報酬の受領に対する懲戒処分例が出てきています。

今後も懲戒処分があり次第、こちらのサイトでも紹介していきます。

過払い金・司法書士の懲戒処分事例1

この事案は、過払い金の金額が140万円を超えて、司法書士が取り扱うことができないことが判明しているのに、弁護士との共同受任の形をとって、報酬を受け取っていた法務大臣認定司法書士が業務停止2か月の処分を受けた事例です。

弁護士との共同受任の形にして業務停止2か月

貸金業者から取引履歴を取り寄せて、計算の結果、過払い金の金額が140万円を超えるとことが判明した場合、司法書士には相手方と交渉したり、裁判を起こす権限がありません。

ですので、司法書士は、本人の代理人として相手方と交渉できない以上、速やかに辞任するか、依頼者との委任契約の内容を見直す必要があります。

ところが、この司法書士は、弁護士と「共同受任」などという形にして、本来報酬を受け取ってはいけないのに、弁護士と同じように、依頼者から報酬を受け取っていため、懲戒処分を受けることになったのです。

この点、最高裁平成28年6月27日でも判断されている通り、過払い金の金額が140万円を超えた場合、司法書士が過払い金の回収額に応じた報酬を受け取るのは、暴利行為として無効であり、受け取った報酬は不法行為による損害賠償義務を負うものです。

過払い金の金額が140万円を超えることが判明した場合、法務大臣認定司法書士の中には、「弁護士を紹介しますよ」などといって、他の弁護士を紹介したにもかかわらず、依頼者に対して回収した過払い金に応じた報酬を請求する人もいるかもしれません。

このような報酬は支払う必要はありませんので、くれぐれもご注意ください。

過払い金・司法書士の懲戒事例2

過払い金の金額が140万円を超えているのに、相手方業者との間で和解交渉をまとめて、回収した過払い金の金額に応じた報酬を請求していた法務大臣認定司法書士が業務停止1か月の処分を受けた事例です。

過払い金140万円以上の交渉で業務停止1か月

この事例は、過払い金の金額が140万円を超えていて、法務大臣認定司法書士では、本人の代理人として、相手方貸金業者と和解交渉をしたり、回収額に応じた報酬を受け取ることはできないのに、法律で決められた金額の制限を無視して相手方業者と和解し、依頼者へ報酬を請求した事案です。

上記懲戒処分例1では、弁護士との共同受任の形をとっていましたが、この法務大臣認定司法書士は、弁護士との共同受任の形すら取らずに、堂々と和解交渉を行い、依頼者へ請求していたというのですから、驚いてしまいますね。

過払い金が140万円を超えた場合、法務大臣認定司法書士が、相手方業者に対して、過払い金を返すよう請求したり、相手方業者との交渉をすることは、法律で禁じられています。

また、依頼者に対して、過払い金の回収額に応じた報酬を請求して受領する行為も、暴利行為として違法行為になるものです(最高裁平成28年6月27日判決参照)。

過払い金が140万円を超えた場合、司法書士にすべてお任せで過払い金を取り戻すことは、法律上できませんので、くれぐれもご注意ください

過払い金・司法書士の懲戒事例3

過払い金の金額が140万円を超えていて、本来は法務大臣認定司法書士は代理人になれないのに、相手方業者との間で、代理人として過払い金の金額交渉をまとめて、書面作成だけの報酬ではなく、代理人としての報酬を請求していた法務大臣認定司法書士が戒告の処分を受けた事例です。

過払い金140万円以上の交渉等で戒告処分

この事例も、過払い金の金額が140万円を超えている件です。

法務大臣認定司法書士では、本人の代理人として、相手方貸金業者と和解交渉をしたり、回収額に応じた報酬を受け取ることはできないのに、法律で決められた金額が制限を無視して相手方業者と和解し、依頼者へ代理人としての報酬を請求した事案です。

過払い金が140万円を超えた場合、法務大臣認定司法書士が、相手方業者に対して、過払い金を返すよう請求したり、相手方業者との交渉をすることは、法律で禁じられています。

また、依頼者に対して、過払い金の回収額に応じた代理人としての報酬を請求して受領する行為も、暴利行為として違法行為になるものです(最高裁平成28年6月27日判決参照)。

過払い金が140万円を超えた場合、たとえ裁判外での交渉であっても、司法書士がご本人の代理にとして相手方業者と交渉することは、法律上できませんので、くれぐれもご注意ください。

過払い金・司法書士の懲戒事例4

こちらの事例は、過払い金の金額が140万円を超えていて、法律上、司法書士は代理人となれないのに、「依頼者代理人」と自らを記載して、相手方貸金業者と和解交渉を行おうとしたなどして、業務停止4か月の処分を受けた事例です。

過払い金140万円以上なのに自らを代理人と記載するなどした司法書士が業務停止4か月

この事例も、過払い金の金額が140万円を超えている件です。

他の事例と比べて処分が重いのは、これ以外にも懲戒の対象となる事案があったためだと思われます。

過払い金が140万円を超えた場合、法務大臣認定司法書士が、相手方業者に対して、本人の代理人として、過払い金を返すよう請求したり、相手方業者との交渉をすることは、法律で禁じられています。

もちろん、請求書の送付や和解案の送付もNGです。

また、依頼者に対して、過払い金の回収額に応じた代理人としての報酬を請求して受領する行為も、暴利行為として違法行為になるものです(最高裁平成28年6月27日判決参照)。

過払い金が140万円を超えた場合、たとえ裁判外での交渉であっても、司法書士がご本人の代理にとして相手方業者と交渉することは、法律上できませんので、くれぐれもご注意ください。

過払い金・司法書士の懲戒事例5

こちらの事例は、最初の裁判所で判決が出た後、控訴審(地方裁判所)の裁判まで進んだものです。法律上、司法書士は、控訴審では代理人となることができません。そこで、この司法書士は、法律上の制限を免れるため、代理人ではなく、書面作成や裁判での対応を指示する「本人訴訟支援」の形を取りました。ところが、この「本人訴訟支援」の内容が、法律上で決められた司法書士ができる業務の範囲を逸脱していたとして、戒告処分にとなった事例です。

控訴審で本人訴訟支援などと称して書面作成をした司法書士が戒告処分

まず、法務大臣認定司法書士には、たとえ過払い金の金額が140万円未満でも、控訴審での代理権が認められていません

このため、この司法書士は、裁判に出廷することはできないのですが、ご本人の裁判の形をとって、法律判断を伴う事項について、権限がないにもかかわらず、ご本人の代わりに作成・提出していたという事例です。

法務大臣認定司法書士の中には、「本人訴訟支援」などと称して、実質的に、ご本人の代理人として活動する輩が多くいました。

依頼者に対して、「私が書類を書いたり、裁判での行動の指示を出しますから、ご本人は裁判所にきて頂くだけで大丈夫です」などと言って、ご本人代わりに訴状や準備書面などの書類を作成してきたのです。

そして、実際に司法書士が裁判を進めたわけでもないのに、回収額の25%などの報酬を受け取ってきたのです。

こうした手法については、最高裁判所平成28年6月判決において、「違法行為」であると、完全に否定されています。

過払い金の金額が140万円を超えていない場合でも、この事例のように控訴審まで裁判がもつれた場合、司法書士がご本人の代わりに裁判を行う権限は認められていません。

この点、あいまいな説明で済ませて、受任を働きかけるような司法書士がいるかもしれませんので、くれぐれもご注意ください。

過払い金・司法書士の懲戒事例6

この事例は、過払い金の金額が140万円を超える件について、本人の代理人として相手方に請求書を出したり、和解交渉を行ったり、和解金を受領した司法書士が、業務停止1か月の処分になった事例です。

140万円を超える過払い金の件について、代理権限がないのに代理をして業務停止1か月

日本司法書士会連合会ウェブサイト

平成30年4月12日 東京法務局長

http://www.shiho-shoshi.or.jp/?attachment_id=45700

主文 平成30年4月12日から1か月間の業務停止に処する。

 

第1 処分の事実

 被処分者は、平成20年4月頃から平成23年4月頃まで、任意債務整理事件を受任した際に、貸金業者に対し、利息制限法所定の利率に従って引き直し計算した過払い金の金額が140万円を超えるもの36件につい絵t、回答がない場合はやむを得ず訴訟上の請求に及ぶことを記載した過払金返還通知書を債務者の代理人として送付し、そのうち7件については、貸金業者との和解締結にあたり、和解書に被処分者が代理人として記名・押印し、過払い金を被処分者の口座に振り込ませるなど、過払い金返還請求について代理した。

 

第2 処分の理由

(前略)

 司法書士は、訴訟の目的物の価格が140万円の限度内においてのみ簡易裁判所における代理権を認められているところ、被処分者が過払い金が140万円を超えているにもかかわらず、第1の行為を行ったことは司法書士法(以下「法」という。)第3条第1項第7号に違反する。

(後略)

法務大臣認定司法書士には、過払い金の金額が140万円を超えた場合、裁判上の代理権はないのはもちろん、本人の代理にとして相手方業者に対して請求書を出したり、和解交渉をしたり、相手方業者から和解金の入金を受けることもできません。

かつては、法務大臣認定司法書士の中には、「本人訴訟支援」などと称して、過払い金が140万円を超えているにも関わらず、実質的に、ご本人の代理人として活動する輩が多くいました。

この処分例はあくまでもそうした氷山の一角だと思われます。

現在は、最高裁判所の判決を受けて、相手方業者も、過払い金の金額が140万円を超えている件については、権限の認められていない司法書士とは交渉もしないという業者が多くなっていますが、かつては、この点があいまいとなっていて、司法書士の中には「裁判外の交渉であれば何の問題もない」などと勝手な解釈をして、過払い金の金額が140万円を超えているにもかかわらず、ご本人の代理人として、相手方業者と交渉を進めていた司法書士が、相当数いたようです(実際にそうしたことを誇らしげに書いてあったホームページやブログも多数存在していました)。

過払い金の金額が140万円を超えている件について、法務大臣認定司法書士は、何もできませんので、くれぐれもご注意ください。

日本司法書士会連合会で公表されている懲戒処分例(PDF)

過払い金・司法書士の懲戒事例7

この事例は、過払い金の金額が140万円を超える件について、本人の代理人として相手方業者と交渉を行ったり、弁護士を周旋した件についても、「本人訴訟支援」などと称して、回収金額の27%を報酬として受け取っていたりした司法書士が、業務停止1年の処分になった事例です。

140万円を超える過払い金の件について代理・弁護士を立てているのに報酬を受領して、業務停止1年

日本司法書士会連合会ウェブサイト

平成30年3月30日 鳥取地方法務局長

http://www.shiho-shoshi.or.jp/?attachment_id=45685

主文 平成30年4月7日から1年間の業務停止に処する。

 

第1 処分の事実

1 (省略)

2 事案1

(1)被処分者は、平成26年3月○日(原契約)、同月○日(変更契約)、更に同年5月○日(変更契約)をもって、委任者Aと、甲株式会社(以下「甲」という。)に対する過払金につき不当利得返還請求(代理訴訟)事件として、乙株式会社(以下「乙」という。)、株式会社丙(以下「丙」という。)、株式会社(以下「申立人」という。)及び戊株式会社(以下「戊」という。)の4社に対する過払金につき不当利得返還請求(本人訴訟)事件として委任契約を締結した。

(2)被処分者は、Aと上記(1)の5社との取引履歴に基づき利息制限法所定利率による引き直し計算を行ったところ、Aの過払金元金は、甲につき約138万円、乙につき約289万円、丙につき約244万円、申立人につき約257万円及び戊につき約284万円であった。

(3)被処分者は、上記(1)の委任契約に基づき訴状を作成し、平成26年4月○日、甲につきAの訴訟代理人として○簡易裁判所に訴状を提出した。

 さらに、同日、乙及び戊につき○地方裁判所に、同年5月○日、丙につき○地方裁判所に、Aの本人訴訟の使者として、それぞれ訴状を提出した。

 Aの本人訴訟にかかる訴状には、文書作成者として被処分者が、送達場所として被処分者の事務所所在地が、送達受取人として被処分者が記載されていた。

 また、被処分者は、戊、乙及び丙との本人訴訟における和解交渉の過程で、Aへ伝言をしないまま、あるいは、Aからの伝言依頼を受けることもなく、単なる使者ではなく事実上の代理人として被告と直接和解交渉を行った。

(4)平成26年5月○日、Aと申立人は、申立人がAに対し60万円を支払う旨の和解契約を締結した。Aからその報告を受けた被処分者は、Aに対し、上記(1)の契約に基づき、基本報酬に加え、本人訴訟支援業務に対する成功報酬として和解額の20パーセント及び消費税相当額を請求し、これを受領した被処分者がAから受領した報酬は別表1のとおり。以下同じ。)。

(5)戊に対する訴訟においては、平成26年5月○日に和解が成立し、被処分者は、基本報酬、減額報酬として減少額の5パーセント、本人訴訟支援報酬として和解額の25パーセント及び消費税相当額を受領した。

(6)甲に対する訴訟においては、被処分者がAの代理人として、平成26年6月○日に和解が成立し、被処分者は、基本報酬、減額報酬として減少額の5パーセント、本人訴訟支援報酬として和解額の27パーセント及び消費税相当額を受領した。

(7)乙及び丙に対する訴訟においては、いずれも平成26年6月○日に和解が成立し、被処分者は、基本報酬、本人訴訟支援報酬として和解額の25パーセント及び消費税相当額を受領した。

3 事案2

(1)被処分者は、平成26年3月○日、委任者B及びC(両者を併せて「Bら」という。)と、それぞれ申立人、己合同会社(以下「己」という。)、甲及び戊(以下、4者を併せて「被告4社」という。)に対する過払金につき、不当利得返還請求事件として委任契約を締結した。

(2)被処分者は、Bらと被告4社との取引履歴に基づき利息制限法所定利率による引き直し計算を行ったところ、いずれも過払金元金が140万円を超えていることが判明したため、Bらに対し、委任契約の解除につき承諾書への署名・押印を求め、平成26年4月○日、Bらはこれに応じた。また、同日、被処分者は、Bらと、上記(1)の契約につき本人訴訟支援とする変更契約をそれぞれ締結した。

(3)さらに、被処分者は、上記(2)と同日、Bらに対し、被告4社を相手方とする不当利得返還請求事件につき、弁護士Dを周旋し、同人に対する訴訟委任状、同人との委任契約書に署名・捺印を求め、Bらはこれに応じた。

(4)被処分者は、上記(2)による変更後の委任契約に基づき訴状を作成し、平成26年5月○日、申立人につき○地方裁判所に、戊、甲及び己につき○地方裁判所に訴状を提出した。

(5)上記(4)の訴訟は、その後、弁護士D及びその復代理人の弁護士による代理訴訟として追行され、被処分者は関与していない。

(6)被告4社に対する各訴訟が判決、和解等によりそれぞれ終了したが、被処分者は、上記(2)の契約に基づき、基本報酬に加え、本人訴訟支援報酬として過払金返還額の27パーセント及び消費税相当額から弁護士報酬等を差し引いた額を受領した(被処分者がBらから受領した報酬は別表2のとおり。)。なお、報酬の受領に当たっては、Bらと弁護士Dの間の委任契約書に基づき、弁護士Dが一旦受領した過払金返還額から、自己が受け取るべき報酬、日当、実費等を差し引いた残金を被処分者の事務所名義の口座に振り込み、被処分者が自己の報酬や手数料等を差し引いた残金をBらに返金する方法が採られた。

4 事案3

(1)被処分者は、平成26年11月○日、委任者Eと、申立人に対する過払金につき、不当利得返還請求事件として委任契約を締結した。

(2)被処分者は、Eと申立人との取引履歴に基づき利息制限法所定利率による引き直し計算を行ったところ、Eの過払金元金が140万円を超えていることが判明したため、平成26年12月○日に、Eから委任契約の解除に係る承諾書を提出させるとともに、上記(1)の契約につき、本人訴訟支援とする内容の変更契約を締結した。

(3)さらに、被処分者は、上記(2)と同日、Eに対し、申立人を相手方とする不当利得返還請求事件につき、弁護士Dを周旋し、同人に対する訴訟委任状、同人との委任契約書に署名・捺印を求め、Eはこれに応じた。

(4)被処分者は、上記(2)による変更後の委任契約に基づき、申立人を被告とする訴状を作成し、平成27年1月○日、○地方裁判所に訴状を提出した。

(5)上記(4)の訴訟は、弁護士D及びその復代理人の弁護士による代理訴訟として追行され、和解が成立したが、被処分者は、上記(2)の契約に基づき、基本報酬に加え、本人訴訟支援報酬として和解金額の27パーセント及び消費税相当額から弁護士報酬等を差し引いた額を受領した(被処分者がEから受領した報酬は別表3のとおり。)。なお、報酬の受領に当たっては、上記3(6)と同じ方法が採られた。

 

第2 処分の理由

1 (省略)

2 被処分者が、上記第1の2(3)において、訴訟の目的の価額が140万円を超える訴訟について執った行為は、弁護士法第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)の規定に違反するとともに、法3条(業務)の規定に違反するものである。

3 また、被処分者が、上記第1の3(3)及び同4(3)において、訴訟の目的の価額が140万円を超え、自らが行うことのできない訴訟事件を弁護士に周旋した行為は、弁護士法第72条(有料弁護士周旋の禁止)の規定に違反するものである。 

 なお、被処分者は、委任者と受任弁護士の委任契約締結後に本人訴訟支援として訴状を作成して裁判所に提出し、その後は弁護士に事件を引き継ぎ、以後は手続に一切関与していないにもかかわらず、委任者の回収金の中から多額の報酬を得ていることを考慮すると、被処分者は、高額の報酬を得る目的を持って、業として弁護士に事件を周旋していたことは明らかである。

4 なお、被処分者は、上記第1の2(4)から(7)までのとおり、裁判所に提出する書類の作成という自己の業務の対価として、訴訟代理業務の対価に相当する、あるいは、それ以上に高額な報酬を請求し、受領している。特に、弁士が訴訟代理の定額報酬しか受け取っていない一方で、本人訴訟支援として状を作成し裁判所へ提出するまでの、手続全体の中で一部の事務しか行ってないにもかかわらず、定型的な約定に基づき、正当な対価以上の高額な報酬受け取っている。

5 被処分者の上記各行為は、上記の各規程に違反するとともに、それぞれ法第2条(職責)、同第23条(会則の遵守義務)、鳥取県司法書士会会則(以下「会則」という。)第69条(品位の保持等)、同88条(会則等の遵守義務)、司法書士倫理(以下「倫理」という。)第2条(信義誠実)、同第3条(品位の保持)及び同第46条(規律の遵守)の各規程に違反しており、簡裁訴訟代理等制度及び司法書士に対する国民の信頼を失墜させるものであるから、被処分者の責任は重いといわざるを得ず、厳しい処分が相当である。

6 (省略)

7 (省略)

   別表1から別表3  (省略)

こちらの事案は、対象となった司法書士(法務大臣認定司法書士)が、業務停止1年のとても重い処分を受けたものです。

問題となった点は、大きく言って、2点あります。

1点目は、過払い金の金額が140万円を超える件について、本来、司法書士はご本人の代理人として相手方と交渉をしたりする権限は認められていないにもかかわらず、あたかも弁護士のように、相手方業者と交渉を進めて和解をした点。

2点目は、140万円を超える件について、弁護士を紹介して、実際に裁判はその弁護士が進めたにもかかわらず、「訴状を作成して裁判所に提出した」という業務のみで、「本人訴訟支援」という名の下に、回収した過払金に対して27%もの高額な報酬を受け取っていた点です。

具体的にこの司法書士がいくらの報酬を得たかについては、下記リンク先をご覧頂ければと思いますが、この件について最大の問題は、「依頼者が、弁護士への報酬と司法書士への報酬と二重に支払わされている」という点です。

最初から弁護士にご相談・ご依頼されていれば、このようなことが起きる余地はなかったのです。

特に、▼取引期間が20年以上の長期にわたった方、▼借入金額の枠が100万円以上だった方は、司法書士に相談・依頼しても、弁護士を紹介されるだけの結果になってしまう可能性が非常に高いです。

最初から、法務大臣認定司法書士ではなく、弁護士にご相談頂ければ、この事例のような報酬の二重取りの被害にあわずに済むと思います。

日本司法書士会連合会で公表されている懲戒処分例(PDF)

過払い金・司法書士の懲戒事例8

この事例も、過払い金の金額が140万円を超える件について、本人の代理人として相手方業者と和解交渉を多数行い、また依頼者への説明を司法書士でない者に任せてきたことを理由として、業務停止2年の処分になった事例です。

140万円を超える過払い金の件について、多数の件を和解するなどして業務停止2年

日本司法書士会連合会ウェブサイト

平成30年8月28日 仙台法務局長

http://www.shiho-shoshi.or.jp/?attachment_id=46387

主文 司法書士法第47条2号の規定により、平成30年8月29日から起算して2年間の業務の停止に処する。

 

第1 処分の事実

1 (省略)

2 被処分者は、平成23年3月中旬頃、Aという人物を通じてBに係る債務整理の業務の紹介を受け、同月○日、報酬を得る目的で、Bとの間で、甲株式会社(以下「甲」という。)、乙合同会社(以下「乙」という。)ほか5社との間の債務整理について、着手金21万円、報酬を債務減額金額の10パーセント、過払金返還額の25パーセントとする委任契約をした。

 被処分者は、甲に対し、Bに係る取引履歴書を請求し、利息制限法所定の利率に基づき引き直し計算をした結果、Bの甲に対する過払金元金143万1360円が発生していることを確認した。

 被処分者は、Bの甲に対する過払金(過払金額143万1360円、請求金額129万円)について、Bから過払金返還請求の委任を受けたとする平成23年5月○日付け受任通知を作成し、甲に送付した。

 被処分者は、Bの乙に対する過払金について、平成23年5月○日付け返還請求書(過払金元金78万4976円、同48万4717円、同49万1084円、合計金額176万777円、請求額158万円)を作成し、乙に送付した。

 被処分者は、平成23年5月○日、Bの代理人として、Bの甲に対する過払金返還請求(過払金額143万1360円)について、甲がBに対し金65万円を支払う内容の和解を裁判外で甲との間に成立させた。

 被処分者は、平成23年6月○日、Bの代理人として、Bの乙に対する過払金返還請求(過払金元金176万777円)について、乙がBに対し金98万5000円を支払う内容の和解を裁判外で乙との間に成立させた。

3 被処分者は、平成22年から平成26年までの間に、上記を含む債務整理業務について、少なくても依頼者810人、件数2479件(任意整理事件193件、過払金返還請求事件2286件)の事件を取り扱い、このうち、司法書士法第3条第1項第6号及び第7号の規定に基づく簡裁訴訟代理等関係業務の範囲外であることを認識しながら、上記過払金返還請求事件2286件のうち、766件について引き直し計算後の過払金元金が140万円を超える事件を取り扱い、裁判外での和解を成立させた。

4 被処分者は、平成22年から平成26年までの間に、債務整理業務(依頼者数627人、件数1860件)について、非司法書士であるAにあらかじめ、受任者欄に被処分者の名前を記載し、委任者や報酬額が空欄の委任契約書及び委任状をあらかじめ渡して、Aに依頼者への委任契約の内容等の説明を行わせ、依頼者に委任契約書及び委任状に署名押印をさせ、委任契約の締結を行わせた。

第2 処分の理由

1 以上の事実は、当局及び宮城県司法書士会の調査並びに被処分者の供述から明らかである。

 被処分者の上記第1の2及び3記載の行為は、司法書士法第2条(職責)、同法第23条(会則の遵守義務)及び宮城県司法書士会会則第81条(品位の保持等)の各規定に違反する。

 被処分者の上記第1の4記載の行為は、司法書士法第2条(職責)、同法第23条(会則の遵守義務)、同法施行規則第24条(他人による業務取扱いの禁止)、宮城県司法書士会会則第81条(品位の保持等)及び同会則第82条(非司法書士との提携禁止)の各規定に違反する。

2 被処分者の上記行為は、司法書士法等の規定に反復継続して違反したものであって、司法書士としての品位を欠くばかりか、業務に関する法令及び実務に精通していないといわざるを得ず、司法書士及び簡裁訴訟代理等関係業務に関する国民の信頼を著しく失墜させたものであり、その責任は極めて重大である。

3 よって、司法書士法第47条の規定により、主文のとおり処分する。

こちらの事案も、対象となった司法書士(法務大臣認定司法書士)が、業務停止2年のとても重い処分を受けたものです。

こちらでも、問題となった点は、2点あります。

1点目は、過払い金の金額が140万円を超える件について、本来、司法書士はご本人の代理人として相手方と交渉をしたりする権限は認められていないにもかかわらず、あたかも弁護士のように、相手方業者と交渉を進めて和解をした点。

2点目は、本来司法書士が行わないといけない委任契約の内容についての説明などの委任契約の締結を司法書士資格を持たない人間に任していた行為です。

平成28年の最高裁判決が出るまでは、「本人訴訟支援」などと称して、多くの司法書士(法務大臣認定司法書士)が、140万円を超える案件について、相手方業者との間で和解交渉を行っていたようです。

私の事務所の依頼者の方の中にも、140万円を超える案件を司法書士に依頼して解決してもらったとおっしゃっていた方も複数名いらっしゃいましたし、司法書士が実際にそうした和解交渉のやり取りをブログで紹介しているようなものもありました。

代理権限が認められていない140万円を超える案件について、本人訴訟の形にして、依頼者本人に裁判所に行かせて、自分たちは、本来交渉権限も認めらていないのに、相手方業者とまるで弁護士と同じであるかのように交渉してきたのです。

そして、過払い金の返金を受けたら、司法書士(法務大臣認定司法書士)には、代理権など全く認められていないのに、弁護士と同じような、もしくはそれ以上の報酬を受け取っていたのです。

実際に懲戒処分を受ける司法書士(法務大臣認定司法書士)は、ごくごく一部に過ぎません。

過払金が140万円を超えた場合、司法書士(法務大臣認定司法書士)には、裁判を起こす代理権が認められていないだけでなく、ご本人の代わりに相手方業者との間で交渉をする権限すら認められていません。つまり、何もご本人の代わりにできない「素人」と同じになりますので、くれぐれもご注意下さい。

日本司法書士会連合会で公表されている懲戒処分例(PDF)

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名古屋駅の弁護士・片山総合法律事務所外観

名古屋駅の弁護士・片山総合法律事務所は、名古屋駅から徒歩3分

名古屋駅ユニモール地下街6番出口直結堀内ビル2階にあります。

1階にジュンク堂書店とソフトバンクのショップが入る歴史と伝統のあるオフィスビルに入っています。

駅に近いだけの雑居ビルではありませんので、安心です!

ご相談は完全予約制となりますので、事前にお電話かネットで、ご予約ください。

過払い金相談時間

相談時間
11:00~12:00××
13:00~17:30

×

※法律相談は完全予約制ですので、事前にお電話かネットでご予約下さい!

○平日11:00~12:0013:00~17:30

※最終相談開始:17:00スタート

(ご相談内容により17:30スタートも可能です。個別にお問い合わせください)

△土曜日月1回土曜相談を実施中

13:00~17:00(最終16:00スタート)です。
※土曜相談のご予約は前々日までに。前日・当日の予約・変更・遅刻・キャンセル不可です。

 

※相談時間は30分~60分程度です。

ご相談は、ご予約の時刻定刻に開始しますので、病院のような待ち時間はございません。

定休日:土曜、日曜、祝日

12月26日(水)から1月7日(月)は、年末年始休業期間です。

▼土曜相談は月1回程度実施します。土曜相談も事前の予約が必要です。

  • 土曜日相談希望の方は、個別にお問い合わせください。

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  • 平成20年以降に始まった取引
  • ショッピングのリボ払い
  • 銀行のカードローン
  • モビット・オリックスなどの借入れ

では、過払い金は発生いたしません!

⇒ 過払い金の対象となる方

⇒ いつ借りたか忘れた方

名古屋駅の弁護士・片山総合法律事務所の受付

相談は完全予約制です!

名古屋駅前・片山総合法律事務所

平日10:00~17:30

(定休日:土曜・日曜・祝日)

12月26日(水)から1月7日(月)は、年末年始休業期間です。

平日のみ 10:00~17:30

052-533-3555

12月26日(水)から1月7日(月)は、年末年始休業期間です。

※予約専用電話です。

※お電話がつながらないときは、ネット予約をご利用ください!

※当事務所では、電話での過払い金相談は一切行っておりません。

上記電話番号ではご予約のお電話のみ受け付けております。

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事務所概要

片山総合法律事務所受付

名古屋駅の弁護士・
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052-533-3555

営業時間:
平日 10:00〜17:30
(定休日:土曜、日曜、祝日)

住所

〒450-0002
愛知県名古屋市中村区名駅
3丁目25-9 堀内ビル2階

(名古屋駅から徒歩3分・
名古屋駅ユニモール地下街
6番出口直結)

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